報道関係者各位

ニホンモニター株式会社

メディアの調査・分析を行うニホンモニター株式会社(本社:東京都港区浜松町、代表取締役社長:韮澤美樹)は、2011 年1 月29 日のサッカーAFCアジアカップ2011 決勝テレビ中継における解説者のコメント内容について調査結果をまとめました。調査結果は弊社WEB サイトでも公開しています。( http://www.n-monitor.co.jp/ )

先日行われたアジアカップ決勝(テレビ朝日・23:47~)。ザックジャパン初の公式戦となるこの大会。注目度も大変高く、試合内容も延長戦にもつれ込む接戦の末、日本がオーストラリアを下し優勝するというドラマティックな展開となった試合である。解説者は松木安太郎氏とセルジオ越後氏。両氏とも非常に人気があり、注目度が高い重要な試合には、常に魅力ある解説を行っている。実況や解説はサッカー中継で、刻々と変化する試合状況やスタジアムの雰囲気を伝えるにおいて、非常に重要なポジションにある。また、視聴者がどのようなプレー、どの選手に注目して試合を見ていけば、より魅力的、尚且つ情熱的に見られるのかは、実況や解説の力が非常に影響すると考えられる。今回、サッカー中継の解説者はどのような切り口で、私たち視聴者にサッカーの魅力を伝えているのかという点に着目し、解説コメントを当社が独自に設定したカテゴリに分けてみた。

【 調査概要 】
  • ▼ 調査項目 : 解説コメントを下記設定カテゴリに分類し、松木安太郎氏、セルジオ越後氏のコメント回数をカウント。両氏の解説特徴や傾向を調査した。
【解説カテゴリ】

①解説対象種別

1.日本代表 2.選手 3.試合全体 4.対戦相手

②解説内容種別

1.戦術面の解説:戦術についての解説を伝える 2.メンタル面の解説:選手やチーム全体の精神面での解説を伝える

  • ▼ 調査番組 : 2011 年1 月29 日(土) テレビ朝日 23:47~26:40 AFCアジアカップ2011 決勝 「日本×オーストラリア」
【 調査結果 】

▼ 解説コメント数割合

解説コメント数割合グラフ

▼ 解説対象種別

解説対象種別グラフ

両氏に共通しているのは、選手個々に対する解説コメントが最も多い点。試合毎に様々な選手が活躍し注目されてきた今大会。これらのコメントからは視聴者も選手に関する多くの情報を受け取ったのではないだろうか。また、このカテゴリ内において比較対照として成立する日本代表に対するコメントと対戦相手に対する割合を見ると、松木氏は日本代表に対するコメントがやや多く、セルジオ氏はやや対戦相手に対するコメントがやや多い結果となった。日本代表と対戦相手に関するコメントを比較した場合、いずれの解説者も比率はほぼ6:4とバランス的に大きな偏りはないことも分かった。試合全体に関するコメントは松木氏が3.5%、セルジオ氏が6.8%。回数にして同じ4回のコメントに留まった。

▼ 解説内容種別

解説内容種別グラフ

コメント量全体では、松木氏がセルジオ氏の2 倍以上おこなっていることがわかった。その中で、戦術とメンタルに関するコメント割合を比較すると、セルジオ氏が戦術に対して63.6%、メンタルでは36.4%。松木氏は戦術に83%、メンタルは17%となった。松木氏は戦術に対するコメントが多く、選手個人へ呼びかけるコメントが数多く見られた。メンタルについても「落ち着いて」、「気を付けないと」、「きついけど踏ん張って」と、言葉も直感的であった。しかしその解説は、試合の臨場感、緊迫感も同時に伝えていた。セルジオ氏は、コメント数は少ないが「ここは我慢するところ」、「ミスが命取りになる」など、チーム全体に対して客観的なコメントを残している。

対照的な解説をする両氏のように感じるが、解説コメントを分析すると、選手個々に対する解説を中心に日本代表の状態や相手国の戦力など、視聴者の関心が高い話題に触れていることが分かる。アジアカップ決勝戦は松木氏の熱い語り口調での解説と、視聴者の気持ちを代弁する掛け声。セルジオ氏の冷静な解説という見事なバランスでサッカーの魅力を伝えていた。

≪ この件に関するお問合せ先 ≫

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  • URL : http://www.n-monitor.co.jp/