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テレビメディア調査・測定の事業を行うニホンモニター株式会社（東京都港区東新橋、代表取締役社長：韮澤美樹）は、２００６年に放送されたテレビ・スポーツニュースの放送量調査測定結果をまとめましたので、下記の通りお知らせ致します。

２００６年は、大きなスポーツ大会が行なわれました。２月には、冬季オリンピック。３月には、ワールドベースボールクラシック。６月には、ワールドカップサッカー。１２月には、アジア競技大会。その他、大小のプロ・アマチュアのスポーツが行なわれ、それを伝達する各テレビメディアも様々な形で、毎日放送されております。野球・サッカー・バレーボール・ゴルフはもちろんの事、世界に通じる選手やチームの輩出が多くなる中、これらを取り上げるメディアも多くなった。多くのスポーツニュースでは、特集を組みスポーツへの関心度が高まった一年であった。そこで、当社として、２００６年度の出稿量を測定し、どのような競技が注目されていたかを２００５年度との比較も交えて、出稿ランキングや推移を探ってみました。

• 月別ランキング
• 年度別比較グラフ及び年間推移

【2006 年スポーツニュース出稿状況】

●日々、報道番組にてスポーツニュースは取り上げられ、各局一定量の時間をスポーツニュースに割り当てている。しかし、ビッグイベント、記録達成、スター選手の出現などによって、一定量の枠を超え、トップニュースの扱いや番組内での特集扱いになることがある。このような一定枠を超えて放送される量が多かったのが2006 年だった。

2006 年のスポーツ関連報道は約3427 時間、2005 年に比べ995 時間、140%の増加だった。トリノ冬季五輪、ワールドベースボールクラシック、そしてワールドカップサッカーとビッグイベントが続いた。

●トリノ五輪では、フィギュアスケートの荒川静香というスターが生まれた。メダリストが荒川選手だけということもあり、彼女ひとりに大きな注目が集まった。トリノ五輪後もプロ転向、スポーツキャスター、ＣＭ出演などメディアで大きく取り上げられた。フィギュアスケートという競技自体にも注目が集まり、浅田真央、安藤美姫、男子では高橋大輔、織田信成が大きく取り上げられ、ニュース報道が増加した。

ワールドベースボールクラシックは劣勢に立たされた中での優勝だった為、「奇跡」「感動」などの言葉が使われ、報道量は大会後半には急激に増加した。

ワールドカップサッカーがドイツで行われた。当然、各局はサッカーコーナーを設け、各国代表チームの情報、人気選手の動向、日本代表の様子、優勝予想に時間を割いて放送した。日本代表が決勝進出を果たしていれば、報道量はグラフの放送時間量以上に増加していたと考えられる。2006 年夏、甲子園大会が始まると”ハンカチ王子”こと早稲田実業の斎藤投手が注目され、野球以外の話題でも大きく取り上げられた。決勝戦で投げ合った駒大苫小牧の田中投手も注目され、久しぶりに甲子園のスターが誕生した。

後半では、メジャーリーグの報道量増加は西武・松坂投手のメジャー移籍での報道量によるところが大きい。スター選手のメジャー挑戦、代理人の交渉難航など取り巻く話題も多かった

逆に少し報道量が減ったのがゴルフだった。2005 年は宮里藍、横峯さくらが注目され、女子ゴルフの報道量が増加した。2006 年は報道量も落ち着き平均的なゴルフの報道量となった。

大きく報道量が減少した相撲は 2005 年の報道量が異常であった。要因としては若貴の確執、親方の死去が報道量を増加させ、競技結果以外での報道量が多かった。2006 年は平時に戻った。

●オリンピックやワールドカップサッカーのような大きなスポーツイベントがあれば、注目度も高くなり、報道量も増加していく。更にスター選手の出現となれば、イベント終了後もその選手への注目度は高まり、報道量増加は勿論の事、競技自体にも注目が集まり、引いては競技人口の増加へと繋がる。

スター選手の出現は報道量をかなり左右する。競技以外の話題でも取り上げられたりし注目度は高くなる。個別の報道量では触れなかったが、ボクシングの亀田兄弟は典型的な例である。報道量は大きく増加している。

「スポーツは筋書きのないドラマである」使い古された言葉だが、そこが人々を魅了し、感動を与えているのである。2006 年のワールドベースボールクラシックのような劣勢からの優勝。負け方や選手が持つ背景から悲劇のヒーローを作り出す事もある。どのようなドラマが展開されたかは大きな要素となり、報道量は大きく変わってくる。

●前述した要素によって報道量は変化し、報道量や報道内容次第でマイナースポーツをメジャーにし、無名選手を有名選手へと変えていくことがあり、改めてテレビ報道の影響力を感じる。

しかし、通常のスポーツ報道はプロ野球とサッカーを中心に報道され、人気薄のスポーツはテロップで報道される事もある。また、実力より人気優先の報道があり、優勝選手より負けた人気選手の扱いが大きいなど報道に偏りがある事も否定できない。今後、報道時間に加え、報道内容を精査していくことも必要かもしれない。

昨今、ＨＤやＤＶＤレコーダーの普及によりリアルタイム視聴が減少していると言われているが、スポーツはリアルタイムで見なければ感動がない最高のコンテンツであることは間違いない。

詳しい資料がご必要な方は下記担当者までお問い合わせください。当社の資料が皆様方の今後の広報活動に多少ともお役に立てば幸いです。